民話:沼津西浦木負の仙人のみかん ~大きなみかんの中には囲碁を打つ2人の老人がいた~


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沼津の西浦木負地区はみかんが有名ですが、ここには昔の面白い民話が残ります。

 

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沼津西浦木負の仙人のみかん

かつて広いみかん山を持つ男が、ここ西浦の木負に居ました。
みかんの当たり年にも関わらず、この年だけは1つもみかんを付けない山が1つありました。

 

みかんには病気もないにも関わらず、不思議に思っていると、1つだけ大きな実を付けているみかんを探し出しました。
男は「もぎとうろか」と思いましたが、どんなみかんが育つか気になり、残しておくことにしました。

 

その後、みかんは人の頭ほどにもなり、とうとう地面に着くほどの大きさになりました。
はさみを持った男は、みかんを指先でたたいてみたところ、「まてまて」と聞こえました。

 

不思議に思ってもう一度叩いてみると「まてまて」と聞こえ、みかんに耳をあててみました。
「わしの勝ちじゃ」
「負けてばかりおられぬ」
「では、こういこうか」

パチン、と石で木を叩く音が聞こえます。

 

男は何のことかわからず、中を覗いてみたいと思いました。
みかんの皮に穴を空けて覗いてみると、2人の白いヒゲを伸ばした老人が囲碁を打っていました。

 

すると、正面を向いていた老人と目が合い、たがいに驚いたもののにっこりと笑ったといいます。
この老人は囲碁で負けていたようで、日頃から囲碁を好んでいた男はみかんの皮を大きく開けて、こっそりとこの正面を向いていた老人に石を置く場所を教えてやりました。

 

時間が経つに連れて、男も夢中になり、身を乗り出す程の大きな穴をあけていました。
もう1人の老人は「へんじゃな、おぬしには一度も負けたことはないのに」というと、正面を向いていた老人は男を見てうなづきました。

 

これをふいに見たもう1人の老人は、ついにみかんに穴をあけて体を乗り出していた男を見つけてしまいました。
老人は「これは、こっそりと教えていたな、きゅうに強くなったとうりだ」
正面を向いていた老人「ばれてしまったか」
老人は「あっはっはっは」
正面を向いていた老人「あっはっはっは」

 

2人の老人は大きな口をあけて笑い転げていました。
2人の老人は囲碁石を掴むと、ふざけたように笑っていた男めがけて投げつけてきたと思うと、あっという間に消えてしまいました。

 

すると、大きなみかんは二つに割れてしまい、中からたくさんの種が出てきました。
男はこのみかんの種を、かき集めて山を下っていきました。

 

のちに、この種を畑にまき、苗を育てると、大きく、味も色も良いみかんがたくさん実りました。
木負のみかんは、こののちさらに有名になったと言います。

 

 

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西浦・木負地区はみかんが人気

ここ西浦木負地区はみかんが有名な地域です。
伊豆は東伊豆だけでなく沼津から戸田にかけての山林ではみかん栽培が人気です。

 

 

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