今回は湘南の稲村ケ崎公園に行ってきました。
ここは海の向こうに富士山と江ノ島がキレイに見えることから、正月の初富士の写真を撮る人で大賑わいすることでも有名です。
またここは歴史的な場所であり、かつて1333年には新田義貞が鎌倉幕府を攻める時に、稲村ケ崎の崖により進軍が困難な状況に陥った時に、刀剣を海に投げ入れたところ、潮が引いてそこから鎌倉へ進軍したという伝説があります。
こうして見ると、ただの絶景スポットではなく日本の歴史に深く関係した場所だと知ることができますから、時間の流れに思いを馳せて巡ることもできますね。
稲村ケ崎は富士山と江ノ島と海の絶景
稲村ケ崎公園から見える海は相模湾、正面には江ノ島が見え、すぐ右側に富士山が見られます。
特に晩秋〜冬の時期は関東の空気が澄んでいるので、富士山目当てに訪れるならこの時期です。
西高東低の気圧配置の時は比較的良く見られますし、雪が降った翌日は空気中のチリが落ち、遠くまで見通せます。
稲村ケ崎公園は国道沿いに位置しており、すぐ横には飲食店と稲村ケ崎温泉、駐車場があります。
園内はそれほど大きくなく全体は5分もあれば廻って見ることができます。
公園に入ってすぐ左のこちらの階段の先からの眺めは絶景です。
この日は犬を散歩させていたり、シートを引いてお茶をしているような人がたくさんいました。
ここは江ノ島と海、富士山が見えることから神奈川県を代表する景色でもあります。
神奈川県の景勝50選にも選ばれています。
また関東の富士見50選にも選ばれており、地点名としては「鎌倉市からの富士」です。
こちらのサイトで他の富士見50選を確認できます。
これは1910年に起きた逗子開成中学ボート部七里ケ浜沖遭難事件の慰霊碑です。
追記:明治43年(1910年)の1月23日に神奈川県逗子開成中学の生徒11名と小学生1名が倉庫よりボートで江ノ島を目指し遭難。
それを悼んで作曲された歌が鎌倉女学校(現在の鎌倉女学院)教師の三角錫子(みすみすずこ)作詞の「真白き富士の嶺」です。
歌詞は
”真白き富士の嶺、緑の江の島
仰ぎ見るも、今は涙
かえらぬ十二の雄々しきみたまに
捧げまつる、胸と心
ボートは沈みぬ、千尋の海原
風も浪も小さき腕に”
三角錫子はトキワ松学園を創設したことでも有名です。
慰霊碑の文字は少し見にくい状態になっています。
よく見ると「真白き富士の嶺」とあります。
こちらも同じように保存状態が悪くなっています。
私は8年ほど前にもここへ来たことが有ったのですが、その時よりも文字が見にくくなった気がします。
こちらが階段上からの眺めです。
このようにズームしてみると海に居る黒く小さい点はサーファーです。
その向こうには江ノ島があり、大磯の山の向こうには富士山が見えます。
ズームすると富士山の大きさが特に強調されます。
ここは元旦に富士山を撮影する人で溢れるだけでなく、ダイヤモンド富士を撮影する人も多く訪れます。
公園内には所々椅子が置いてありますので、休むことが可能です。
それほど多くの人で溢れかえる公園ではないので、座る場所や休む場所で困ることはないでしょう。
上へ向かうと水仙が咲いています。
この日は春の始まり頃であったので、水仙とミツバチがいました。
階段を上がって上へ行ってみます。
稲村ケ崎公園の御手洗いはこの階段を20段ほど上がった左側にあります。
昔利用したことがありましたが、キレイなトイレという感じではありません。
この近くでは稲村ケ崎駅近くのコンビニなどがありますから、そちらで済ませた方が良いかもしれません。
少し緩い階段を登って行きます。
ここで少し開けて明るくなります。
ここからも富士山と海を眺めることができます。
こちらの方が高台なので、もう少しダイナミックな写真を撮ることができますし、人が少ないので土日は穴場です。
またコッホ博士記念碑などがあります。
この公園の至るところに松の木が植えてあり、この看板にも「松の木は潮風や飛砂を防ぐ」とあります。
江ノ島から茅ヶ崎〜平塚〜大磯までの国道では「防砂林」の横を走りますが、あそこでは松の木をよく見た記憶があります。
あの防砂林には、神奈川県のサイトによると黒松の他、スダジイ、モチノキ、ヤブツバキ、ヤマモモ、カクレミノなどが植えられているようです。
松の木がこの稲村ケ崎公園を始めとして海の近くで見られる理由には、「塩の害に強い」ことがあるようです。
1つ気になったのですが、ここの松には「宝くじのお金」が入っているようです。笑
私が宝くじにかけたお金は、ここの松の木になっていたんですね。どうりで戻ってこないわけです。
私のお金の行方が分ったところで、海の透明度を見てみたいと思います。
ここは江ノ島や鎌倉に近いのですが、公園付近は岩場となっており水は比較的キレイです。
海水の透明度で言えば、江ノ島の稚児が淵の方が透明のように感じます。
海に降りてみます
この公園内から海に下りてみたいと思います。
国道沿いからは一定感覚で海に下りられる階段があるので、わざわざ公園に入らなくても大丈夫です。
すぐ下は岩場になっており、所々海藻も生えています。
かつては、ここからコンクリートを登り、海岸沿いを歩くこともできました。
8年ほど前はここも砂があったような記憶がありますが、今はごっそりと崩れてしまいました。
私の勘ですが、最近は稲村ケ崎や七里ケ浜はもちろん、茅ヶ崎や西湘バイパスなど「海の砂」が無くなっている気がします。
稲村ケ崎から逗子方面を見た時の景色です。
新田義貞はここを通って鎌倉へ進軍したのでしょうか。
ちなみにですが、ここは私が子供の頃の大昔に来たことがありますが、その時は歩いて奥まで行けました。
その時に友人と一緒に「洞窟」のような場所を見つけた記憶があります。
現在はこの画像から先は、立ち入り禁止になっているようです。
新田義貞の伝説:太刀を投げ入れると龍神がそれに応えて海を開いた
1333年に、鎌倉進軍の際にこの地を踏んだ新田義貞の伝説が稲村ケ崎には残っています。
公園入り口からすぐ左手に「投げ入れし剣の光あらわれて千尋の海もくがとなりぬる」という明治天皇御製の碑もあります。
日本史では「太平記」がありますが、その中で元弘3年の1333年、鎌倉進軍の際には新田義貞が稲村ケ崎の崖により進軍が困難な状況に陥った時に、金の刀剣を海に投げ入れたところ、潮が引いてそこから鎌倉の由比ヶ浜へ進軍したという伝説があります。
一説では干潮であった朝4時頃に攻め入ったという話もあります。
私が子供の頃には友人とこの稲村ケ崎の岩場をつたった先に洞窟を見つけましたが、大昔も同じように干潮の頃は鎌倉まで渡れたのかもしれません。
今から約700年前、この大海原に新田義貞は太刀を投げ入れたのか、それを考えてここの公園へ来るともっと稲村ケ崎公園を楽しむことができると思います。
アクセスと駐車場
稲村ケ崎公園の最寄りの駐車場は国道沿いの1時間300円のパーキングです。
公園から徒歩1分ですから、少し公園や海を散歩したい時に便利な駐車場です。
また稲村ケ崎公園の隣には、飲食店と稲村ケ崎温泉があります。
こちらも稲村ケ崎を楽しむには絶好の場所だと思います。
ここは神奈川県の景勝50選、関東の富士見50選にも選ばれています。
特に晩秋や冬の西高東低の気圧配置の午前中はキレイに見ることができます。#風景写真 #富士山 pic.twitter.com/vDnb34aSdO— 日本の旅が好きな人 -まずは伊豆・箱根から-(keikei-blog) (@BlogKeikei) December 6, 2019
稲村ケ崎公園へ行った際には…
稲村ケ崎へ行った方には江ノ島や鎌倉を観光される方が居ると思いますが、鎌倉フリーパスや江ノ島フリーパスなど交通料金や各種割引など安くなる方法があります。
⇒ 鎌倉・湘南江ノ島の宿泊や観光が安くなるお得な割引まとめ。江ノ島シーキャンドル展望台やエスカー、岩屋洞窟を安くできます。
また稲村ケ崎へ行かれた方は、鎌倉を観光される方も多いと思います。
鎌倉ではマーロウのプリンが美味しいので甘い物好きな方は、是非寄ってみて下さい。
店舗は逗子ICから近い場所など各地にあります。
⇒【感想】マーロウのプリンはお土産におすすめ!プリンの味は「北海道フレッシュクリーム」が美味しいと思います。