実際に通って考えた良い鍼灸院の選び方

私は一時期鍼灸に通っていた。もちろん患者としての立場で通院していた。そこで鍼灸師や鍼灸院の選び方について少し考えてまとめてみる。

ちなみに鍼灸院とは鍼と灸で治療を行なう民間療法であり、病院などと違って一部(腰痛症や頸椎捻挫後遺症など)を除いては保険が利かない。

だから、1回の治療も3,000円〜と高額になるからしっかりと選ばないと財布が萎んで行く。

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良い鍼灸師の特徴

私もいくつかの鍼灸院で治療を受けたが、ここは良いと思った鍼灸師・鍼灸院は以下の特徴がある。

  • 患者の症状や疾病を治療前に確認している
  • 病気や症状を患者の人間性の問題にしない
  • 衛生面の配慮がある
  • 患者を複数同時診療していない
  • 治療室内の温度や湿度の管理がされている
  • 駐車場がある
  • 処方穴の意味を知っている

ざっと挙げると上記のようになる。患者の症状や状態は治療前に確認しないといけない。鍼灸院では脈を計ったり、問診を行なったり、中医などでは舌診を行い、診察前にその時の状態を必ず見る必要がある。そうしないと正しい治療ができない。

病気や症状を患者の人間性の原因にするところはおすすめしない。

衛生面の配慮とは、鍼の消毒殺菌を行なっているか、またはディスポーサルなど使い捨ての鍼を使っているか、マットは交換しているかということ。患者の体に刺す鍼は感染症などを防ぐために不衛生ではいけない。

患者を複数同時に治療しているところもあるが、本当は院長が一人で診察、治療してくれるところの方が安心だ。

鍼灸院での治療は基本的に服を脱いで行なうため、温度や湿度の管理が重要だ。寒い時には毛布をかけてくれるか、暑い時には温度を下げる措置をしてくれるかというところはポイントになる。特に熱症の患者の場合は冷房や扇風機など体を冷やしてくれる機械がしっかりと稼働しているかはポイントになる。

全身治療を受ける場合は、駐車場があるかどうかはポイントになる。鍼は打った後にダルくなるため電車よりも車の方が安心できることもある。特に都心部では平日の夕方はラッシュになるため座ることができない。そのためダルい上に満員電車の熱気で気持ち悪くなることもある。出来る限りリラックスして通える環境がある方が良い。

そして、最後に処方穴(ツボ)は意味がある。それぞれ効用がある。頭の熱を下ろすツボや体のエネルギーを高めるツボ、血を補うツボなどがある。適当に凝っている部分に打てば良いわけではない。こういったことをある程度説明できる鍼灸師は信用できる。

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良い鍼灸院は『人間の体に基づいた理論』が説明できる

良い鍼灸院の条件としては「人間の体に基づいた理論を説明できるか」にあると私は思う。これはなぜかと言えば、人間のツボにはそれぞれ名前が付いており、ツボには効用がある。

頭の熱を冷やすツボや気の流れをよくするツボ、津液を増やすツボ、肝を癒すツボ、など様々だ。

例えば、足の裏に湧泉というツボがある。これはその名の通り「泉が湧く」と書かれており、腎陰虚などの症状での治療に用いられる。腎陰虚では虚熱の症状が出るため、疲れやすさや疲労感、糖尿病やアトピーなどにも関連するようだ。

このようにツボは効用がある。そのため「鍼をむやみやたらに打てば良い」のではないのである。

上記の例のように腎陰虚は虚熱の症状が出るわけだから、のぼせやほてり、潮熱などの熱症状が出る。この患者に体の熱を上げる(上半身に)ツボや体を温めるツボは刺激しないというのが大事である。熱中症患者にカイロを貼る人がいないように、ただでさえ「熱症状」を訴える患者を温める治療は危険なのである。

これは漢方でも同じだが、虚熱の患者に附子剤を投与するようなもので、鍼灸も正しいツボを刺激しないといけないというわけだ。

では、どんな経穴(ツボ)に鍼を打つかというときに「証」が大事になる。

自律神経失調症といっても「ほてり」のような熱症状もあれば「寒気」のような寒の症状もある。病名は一緒だが、その症状が出る過程が違う。つまり、同じ自律神経失調症でも「証」が異なるため、「処方する経穴(ツボ)」も異なるのである。

だから、インターネットにあるようなwebサイトが「自律神経失調症にはこのツボが効きます」みたいなことは半分正しく半分は間違いだ。正確には肝血虚には血海・肝兪、心腎不交には腎兪…..のように証に対する処方穴が掲載してある方が的確だと言える。

最初に言ったように、中医学にあるように「同病異治」「異病同治」の考えを無視するためこのようなことが起こる。病名ではなく「証」を見て患者の状態(体質)を見て治療しないと、十分な効果は得られないだけでなく、間違った治療での危険性もある。

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私がおすすめする鍼灸院は、『中医学』の鍼灸院

中医学とは

中医学には「同病異治」「異病同治」という考え方がある。

これは「同じ病気でも異なる治し方」があり、「異なる病気でも治し方が同じ」という意味である。

中医学ではという証を見る。証とはその人の現状を見るということであり、西欧医学を中心とした現代医療が症状や病名に注目していることと比較すれば、異なることがわかる。

現代医学では病気が同じならば同じ治療がされる。例えば、頭が痛いならば頭痛薬を処方され、お腹を下せば整腸剤だろう。

しかし、中医学では「なぜそういった症状になったのか」を見る。証では気・血・水や肝腎心肺脾、また陰陽の要素を加えて判断している。例えば、肝血虚や心脾両虚などの証がある。

これらの証を見てくれるため、中医学の鍼灸院では、その辺りの症状や病気で治療する鍼灸院よりもより体質にあった治療ができる。

日本では中医学の鍼灸院は少ない。中国人や台湾人が運営している鍼灸院ぐらいしかないため、希少である。全体で見れば5%もいないのではないかと思う。

実際に治療を受けてみて、なぜ中医学が良いのかと言うと

実際に私は中医学の鍼灸院で治療を受けたことがある。そこは中国人の先生だった。行ってみるとどこでもあるような鍼灸院。

まず、問診票に記入し、望診(顔を見る)そして、脈診(患者の脈の速度、強さ、張り具合など様々)を見て、舌診(舌の色や大きさ、ひび割れや糊を見る)を行なった。

舌診では私には舌先の赤とひび割れがあり、脈がやや早めだった。

診断では肝陽上亢と陰虚(陰の力が不足している)だった。そのため陰を補い、潜陽の治療になった。処方穴の意味を聞いてみたところ、的確に答えてくれた。

実際の効果はやはりあった。中医の鍼灸院が効くのは的確に必要なツボを刺激するためだろう。

実際に受けてみた結果は、「良かった」ということだ。しかし、日本では中医は少なく診察料金も高めになる。それが非常に残念である。

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これから鍼灸を受ける方に

鍼灸には中医というものがあることを覚えておいて欲しい。同じ人間の体を診るのにも、西欧医学とはアプローチ方法が異なるため、西欧医学では難しい治療も解決できる可能性はある。

また、鍼灸治療でさらに効果を高めたい場合はこういった中医での治療があることを覚えておいて欲しい。

 

 

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